一般財団法人100万人のクラシックライブの演奏家、アレンジャー、理事の方たちとTalkTreeWORKSHOP実施した。
若手の育成のプログラムとして前半個人ワーク、後半はもう少し演奏家たちが加わって、ズームとハイブリットでのグループワークを実施だった。
この機会は、孤軍奮闘せずに、仲間がいることを認識させること、そして、自分の活動の価値を可視化し、言語化する機会になること。この2つが演奏家にとって重要な機会になるはずだと仮定し実施した。
【前半の様子】演奏家&アレンジャーの個人ワーク
【後半の様子】演奏家(オンライン参加含む)たちのグループワーク
【ファシリテーター感想】
前半の個人ワークでは、若手演奏家6人とスタッフ4人が1人1人の木をつくり自分を内省し、ペアでシェアをし、他者からメッセージをもらうという流れで行った。
デュオ~カルテットという少人数でのクラシックライブを演奏するプレイヤーだからこそ、観客との心の距離も近く、届けるものも受け取るものもダイレクトであるというベースがあるからこそ、演奏の意義や社会課題という言葉にしにくい質問に対してもそれぞれが怯むこともなく、しっかりと言語化しようとする姿は大変頼もしかった。日頃、思考の整理がつきにくいという皆さんが、内省し、対話することで得られた気づきや発見が大きな学びにつながったのではないかと思う。
また、後半オンライン参加3人と8人のの演奏家とのグループワークでは、前半の質問とほぼ同じ問いをかけ、3人ずつで対話し、1つの大きな木に思いをまとめていった。
3人同士でのシェアはリアル参加では毎回メンバーを変えて回した。お互いの想いに共通項が見えたり、また違う角度での想いに気づきがあったりと、自分一人ではなくチームでの共有の時間によって、実際の活動にお
いても、一人ではないという安心感が生まれた。
この活動は、全国に仲間がいるが、通常は少人数での場づくりとなるため、孤独にならないようにするためにも時々こうした機会があった方がいいのだろうと感じた。また、最後に皆さんに向けて私から話したことは、音楽が何の意義があるとか言語化するのは本来はおこがましいことなのかもしれないけれど、購入してもらったり協賛をいただいたりして成り立つこの活動は、言語化できることを武器にする必要があるし、その深い言葉を発言できるのは演奏家の皆さんなのだと感じたということ。
そしてこの活動がこの文化が軽視されている日本において、本当に重要なムーブメントだと思うと伝えた。
【参加者感想】
・短い時間で直感的に言葉を選ぶことによって、よりシンプルで強い自分の軸になるものを見つける事が出来ました。
・今まで自分の中であやふやであった、「音楽が社会にどう関係しているか・していけるのか」を深く考えるきっかけになりました。
・人に伝える時に気持ちを言語化して伝えることの大切さを改めて確認した時間でした。
・音楽を受け入れるゆとりがない社会になってしまう瞬間もあれば、音楽で社会が救われる瞬間もあると思うので、今後も音楽を続けていこうとより強く感じました。
実際に紙に書いて言語化することで、当たり前だと思っていたことが、実は当たり前に思っていなかったり、心の内を話していらっしゃる演奏家の方々の言葉を聞いて、秘密ときっかけを教えてもらったような気持ちで、どきどきしながら聴いておりました。なかなか感じ合うことが出来ない気持ちを共有することを改めて大切だと思いました。